茂木健一郎 田中洋
電通ニューロマーケティング研究会
「欲望解剖」
読みました。
門外漢な私にはちょっと意味がわからない専門用語もちょこちょこ……
ラグジュアリーとか。
ん?これはただの英語なのか?
とにかく、なんのことやら~?
高級品?ぜいたく品?なんかそんなような意味らしいですね。
内容はマーケティング関係の話です。
「経済合理性に従って行動するロボットを作っても、人間社会を再現することはできない。」24頁
確かに、人は常に合理性、整合性、一貫した行動原理に基づいて動いてるわけじゃないですよね。
衝動買いして、あとで後悔したり、しなかったり。
機能性よりもデザイン性を優先したり。
実物の良しあしではなく、ブランドで選択したり。
ただ優れたものを作り、それを宣伝するだけじゃ人は惹かれない。
そういう存在に対してマーケティングを行うってのは確かになかなかに面白いことなのかもしれないです。
「問題行動を起こす子供にはどういう共通点があるのかということを調査したわけです。ある意味では疫学的な調査なのですが、その結果ボウルビーが到達したのは、問題行動を起こす子供は幼少期、安全基地が欠けていたのだ、という結論でした。」38頁
要するに安全だと安心できる場所、心の拠り所のことだそうで。
人によって、それは親であり、またそれは宗教であるんでしょう。
親に虐待された子供は同じように自分の子供に虐待を行う、と言いますが、これはまさにこの「安全基地」がなかったが故に、ということなんでしょうか。
最近は両親が共働きの家も増え、また核家族化、近所付き合いのない閉そく感が増え、親が子供にとっての安全基地になりたくてもなれない、
またなろうともしないということが増えてる気がします。
昨今、の少年犯罪が増えてるという原因がそこにあるのかもしれないですね。
「急にお金持ちなると人はほかのお金持ちのやっていることを模倣するそうです。例えば、軽井沢に別荘を買ったりします。さらにある程度以上お金持ちになると、お金のためにお金を増やすことが最後の欲望なってきます。」104頁
慣性の法則みたいですね。
ある目的のために手段としてお金を貯める。
そしてその目的を達する。でもお金をためるのをやめることができない。
目的がないのに、お金をためる。だから自然と手段が目的に移り変わっていく、と。
模倣するのは、お金があるだけでは、お金持ちであるという自覚が得られないからでしょうか。
例えば、高級車を買い、それを乗って初めてお金持ち、セレブになれる、みたいな。
ま、そんな話が続いてきます。
全体で150頁ちょっと。人によっちゃ1時間程度で読み終わっちゃう量ですね。
PR