森博嗣「人形式モナリザ」
読み終わりました。
最後のセリフでゾクリと来ますね。
真「保呂草」もなかなかに曲者なキャラでしたね。
おもしろかったです。
畑亜貴の歌をBGMにして読むとさらに雰囲気がアップするんではないだろうか。
森氏の小説は一般的な推理小説はまたちと違うものだと思います。
「森ミステリィ」なんて言う人もいるように、推理小説という形をとってはいるが、「推理」という要素自体はそれほど重要じゃないんでしょうね。
なら何なのか、と言えば。
たとえば、それは「キャラ」だし、たとえば、それは「思想」だし。
そういう意味では、一部の人たちが言う、これはライトノベルだ、というのもまた一理あるわけなんですよね。
娯楽哲学書(推理式)
なんて言うとしっくりくるような、こないような・・・・
「でも、どんな理由があっても……」
「人を殺す行為自体は許されへんのとちゃいます?」
「そうかしら?」「誰がそれを決めた?どうしていけないのかしら?良いこと?悪いこと?」
「人を殺したら、罰せられる。そのルールが全てです。それ以外には、何一つ有効なものはありません」「それ以外に、私たちには共通の認識はない。」
中略
「○○さんは、罰せられるでしょう。あの人はそれを覚悟してるのよ。いえ、それどころか、自分の命を捧げて、夫や夫の家を守ったと信じているかもしれない。」
「そんな人にとって、罰って何なの?逮捕されて、刑務所に入ることが、どれほどのことなの?」
「ただ、彼女を罰した、と私たちが勝手に思い込むだけのこと。あるいは、神が彼女に罰を与える、と信じるだけのこと。」
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