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フィードメーター - 思考の狭間 ~一瞬の中の無限の時を刻む~

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山岡荘八「織田信長 〔5〕本能寺の巻」
織田信長編、最終巻です。

信長が死んだところで終わりました。
前回の記事で、光秀の天下は実際は5日程度と書きましたが、
嘘でした(爆
13日だそうです。

疑心暗鬼とは怖いものですね。
すれ違いと一方通行。

タイトルにあるとおり、本能寺の変とそれまでの光秀の心境、がこの巻のメインなのでしょうが、その前の上杉謙信や武田の残党の話も実におもしろかったです。
中でも有名な長篠の戦の話も非常に興味深かったです。
信憑性はかなり薄いですが、幼少時、我が家の祖先は武田側について信長に負けた―とか父に聞いたことがあります。
まぁ、確かに、地名とか・・・・いろいろアレなんですが(謎

御旗盾無御照覧て言葉がありますよね。
御旗、盾無、これは言わば武田家においての家宝のようなものだったわけですが、

「これを拾った時、同僚の梶金平が敵の旗奉行にこう云いました。―やあやあ勝頼、いかに生命惜しさに遁げ出す途中とは云いながら、先祖伝来の旗を敵に渡すとは何事じゃ、と。すると旗奉行が、さすがに羞しかったと見えて―愚か者よ。その旗は古物ゆえ捨てたのじゃ。べつに新しい旗がこっちにあるぞと……」(49頁)
「そこでわしで云ってやりました―なるほど武田家では古物はみな捨てるのじゃな。馬場、山県、内藤などの老臣も、古物ゆえみな戦場に捨てて行くのかと……」(49頁)

信玄が生きてればこんなことにはならなかっただろうになあ。
この武田家に限ったことではなく、優秀の親をもつ子というのはどうしても愚かな者が多いように思えてしまいます。
それは親に比べられる、というのもあるでしょうが、身分相応に許容出来るモノには限界があり、
例えば信玄は自分の身分相応の許容範囲をしっかり理解し、その範囲最大に勇将名将を部下にしてきた。
だけど、子である勝頼にはその部下を従えるだけの許容がなかった。
それは、勝頼が愚鈍というわけではなく、ただ親である信玄に及ばなかったというだけ。
だけど、それだけで簡単にすべてが壊れてしまうんだろうなぁ。

それに、何かで読んだことがあるですが、
ある人に師事して、一生をかけて教えを受けた場合、受け継げるのはその人の人生の20%だそうです。
たった20%です。
自他共に認める最高峰の武将である信玄が、そう易々と他人に教えを求めたり、判断を任せるなんてことがあるようには思えません。
回りの武将、勿論子である勝頼だって、言ってしまえば偉大なる親、信玄の手先に過ぎず、手先は頭脳で行われている膨大な計算は感知出来ないわけです。

はたして、勝頼は、親信玄にどれだけのことを学べたのだろうか?

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「ワッハッハッハ……どうだ。玄蓄、この陣立てを何というか知っているか」
「いいえ、存じませぬが」
「そうであろう。これはな、支離滅裂という陣備えじゃ。よいか、この信長の旗印は、めいめい勝手に立ててよい。誰にせよ、自分で立てた作戦じゃぞ。敗れた者は大将分から引き下げる。分ったな」
「はッ」
「これで謙信めも眼をまわそうぞ。八方破れの支離滅裂では、どこが本陣やら、どこが急所やら見当もつかぬ。これでやられては謙信ではなく、この信長でも頭がヘンになって行くわい。これじゃ!これでやるのだ!ワッハッハ」(127頁)


信長の他の名将と比べて、最も秀でていたと言えるのがこーんな豪胆、度肝を抜くような作戦をいともたやすく実現してしまえるところでしょうね。
作中の信長のセリフにもあったけど、頭が良すぎると、かえって自分の保身を第一にしてしまい、中々捨て身の行為が出来なくなる。
信長よりも頭の良い人間は沢山いたが、自分(信長)にあって、彼らにないのは、そういうような捨て身にすぐに移れる度胸だと。

本を読めば分かることですが、
上記の作戦を行って、各部隊で信長の旗印を上げつつ籠城し、どこの城に信長がいるか謙信が思案に暮れているころ、信長はさっさとその戦場から本拠に帰ってしまってます。
本当に人を食ったような人間です。

どうにも、頭のよさ、という点では、秀吉や家康の方が上のように思えてしまえる現代歴史事情ですが、この本を読むと、やっぱり信長が随一だなぁ、と感じます。
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