加納朋子「ささら さや」
読み終わりました。
解説にもありましたが、あの名作洋画「ゴースト ニューヨークの幻」を連想させるストーリーでした。
簡単にあらすじを紹介すれば、
突然の交通事故で最愛の夫を亡くしたサヤとその子どものユウスケが佐々良(ささら)という街でいろんなトラブルに巻き込まれる。
それを幽霊となった夫が人にとり憑いたりなんなりして、サヤを助けその事件を解決していく、という話。
夫の「馬鹿っサヤ」という口癖が印象的でしたね。
非常に心温まる話でした。加納さんの本はどれもそうなんですが、これは特に傑作でしたね。
かなり良かった。
いや、もうとにかくよかったんですよ。是非読んでない方は読んでください。
荒んだ心が癒されます。
東野圭吾の「秘密」のように、最後に隠れていた複線がその姿を現し、あっ!と思わせる。涙がどっ、とでて来る。
なんてことはないんですよ。そういう話ではないんです。
ただ、終始ほんわかほんわかしつつ、一字一句をじっくりゆっくりと味わって自分でも気付かないうちに自然に涙が出てくるような話なわけなんです。
今年読んだ本で最高の一冊だったかもしれない。