山岡荘八「千葉周作 2」
読み終わりました。
前巻での荒々しい気性は完全に息を潜めて、ずいぶんと冷静になってますね。
寡黙な男といった感じでしょうか。
剣難ももちろんのころ、女難すらも巧く避けよる話術はさすがです。
むしろいろいろ振り回されてたのは綾殿の方でしたねー
作中には「鶺鴒の尾」云々の話は出てきませんでしたね。残念。
正直、それが目的でもあったわけですが。
「夫婦―それは、楽しく甘美な道連れである前に、相手に打ち負かされないだけのきびしさを内に持っていなければならなかったのだ……」
(292頁)
「織田信長」の中にも同じような文章がありましたね。
比翼の鳥なんて言葉もありますよね。
夫婦は、どちらかに縋り生きていくという意味ではないうんぬんかんぬん、と。
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