新井 満 「死んだら風に生まれかわる」
読みました。
死生観の話、というより、
実際に死に立ち会って、知人の死の知らせをうけて何を思ったか、
またその方が亡くなる前、最後にどのような話をしたか、
という話です。随筆集というやつらしいです。
死は超自然的なもので、誰にでも訪れるものであるから、
恐れる必要はなく、さらにいえば意識する必要すらない。
というようなインディアンの死生観は、面白いですよね。
死という終わりがあるからこそ、人生を一所懸命に生きることができる、
というような現代倫理、道徳?とはちょっと違った価値観です。
生と死にメリハリをつけている我々と、あくまで自然であることを求める彼ら。
どっちがいいのかなんて一概には言えませんが、
まあ、そういう生き方をしてみたくもある……
「この世に生を受けて生まれてくるからには、役割のない赤ちゃんはいないよ。どんな人間にも、天才には天才なりの、凡才には凡才なりの、障害のある人は障害のある人なりの役割がきっとあるんだ。そう信じなさい」
(158頁)
至言ですね。
どんな人間も必要とされるべきことがある、と言いながらも
分相応というのも主張されている。
人権だなんだ、障害者だなんだ言ってる人に是非聞かせてやりたい。
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