例えば、宗教家が神の存在をもって人に道徳や倫理を説き、
人々が道徳や倫理観を養ったというなら、
その大本の根源、根幹である神の存在を否定してしまうと
自然に道徳や倫理観というものは瓦解するもの。
なら、自分を殺し他者や、回りの世界を優先する、
いうなれば全体主義をもって道徳や倫理を養ってきた日本で
その全体主義を否定し、個性やらなんやらと個人を優先する
思考になりかわってしまったら、
当然のように今まで養われてきた道徳や倫理が瓦解してしまうんだろう。
よく、勘違いして偉そうに「日本には宗教は必要ない!」
「宗教に頼らないと道徳を養えない他国とは違う!」
なんて言ってる人を見かけるんですけどね。
国教が定められていない、というだけで日本にも宗教はありますよね。
うーん。いや、ない、と言えるのか?
武士道も神道や仏教の影響を多大に受けてますね。
他にキリスト教とか、そういうラベルの貼ってある宗教じゃなくて、
もっと名前のない、形のない宗教ってのが日本にはあるんですよね。
悪いことをすると御天等様がみているぞ、とか。
キリスト教でいう神ではないにしろ、そういうある種の偶像崇拝てのは
ちゃんと日本にも根付いていたんですよね。
そう考えると、宗教と道徳というのはものすごく密接に関係してるんだと思います。
年表や歴史というものからは、宗教が原因とする戦争など
悪い面ばかりが目につきますけどね。
それでも世界の人々が宗教に属することをやめないのは、そういう理由があるんでしょうね。
日本人には、そういう確固とした存在を成す宗教というものがなかったのでいまいち実感できないのかもしれませんが。
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