やっと一冊です。
静月透子 「裁判所っておもしろい!」
読みました。
内容は著者が傍聴した裁判の様子、また裁判員制度に向けた説明会他の模様、考察がおもな感じに。
一般市民が裁判員になるということについて疑問を提起しながらも、
現在の裁判のシステムにも不満、要望を投げかける話になってます。
結構面白かったですね。
弁護士にもいろいろいるとか、法廷内で居眠りしてる役員がいるとか、
傍聴人に嫌な目をしてくる弁護士、被告人だとか。
ま、確かに興味本位で自分の裁判を覗きに来る人間に好意を持つ人間はいませんよね。
「ところで無期懲役刑の受刑者は、10-15年で仮釈放され出所できると、まことしやかに言われているが、それは昔の話であって今はそうではない。
平成19年末に全国の刑事施設に在所している無期懲役刑の受刑者総数は、1670人である。
―中略―
しかしこの年、新規で仮釈放が認められた受刑者は、たった一人しかいない。それも在所期間は31年10月だという。」
(213~214頁)
無期懲役は懲役10年かそこらと変わらない、という間違った認識があると、
さて、無期懲役か死刑か、どちらが適当か?という決断が迫られた場合、
安易に死刑という決断を下してしまうことになりかねないのではないだろうか?と。
あちらこちらでまことしやかにささやかれる有象無象の風評の類。
でも、それらをちゃんと政府やなんらかの機関が間違っている!と主張しなければ風評を風評とすら認識できないんじゃないかと思います。
日本はなんだかすごい死刑に対する認識が甘いよなあ、とは常々感じます。
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